2010-05-05

[書評] インセンティブ

インセンティブ - 自分と世界をうまく動かす
自分の経済学観に衝撃を与えた本。
「経済学者は冷徹非情」と思い込んでいる人(私もそのイメージを強化するのに一役買ってしまったのだが…)におすすめ。

著者は、なんでもかんでもお金で測るという経済学に対する認識は誤っている、と主張し、そしてインセンティブを使うべきところと使うべきでないところの見極めが大事だと言っている。
私はこれに衝撃を受けた。私はスティーヴン・D・レヴィットに倣って「常にインセンティブをどう活用するか考え」ていたのだ。
他にも本書には、費用便益計算をするべきでない場面や、旅行先でおいしい料理にありつく方法、世界を良くするには何にお金を使えば良いか、など面白いトピックが満載だ。
私の信奉しているスティーヴン・D・レヴィットとティム・ハーフォードが「合理性」という面から物事を見るのに対し、著者であるタイラー・コーエンは「シグナリング」という面から経済学的に不合理とされるものに焦点を当てている。ティム・ハーフォードはスティーヴン・D・レヴィットに比べるとだいぶタイラー・コーエン寄りの立場だが、シグナリングの概念はハーフォードの著書には出てこなかった。

経済学は利己的だと思っている人、経済学を学んでいて利己的に振舞うべきだと考えている(この本を読む以前の私のような)人は是非とも読んでもらいたい。おそらく損はしないだろう。

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