2010-11-15

[書評] 超ヤバい経済学


超ヤバい経済学 スティーヴン・D・レヴィット、スティーヴン・J・ダブナー著
ヤバい経済学」の続編。
第3章「身勝手と思いやりの信じられない話」はぜひとも読んで欲しい。
この章は、1964年のニューヨークで起きたキティ・ジェノヴェーゼ殺害事件で「38人が警察に通報せずに見守るだけだった」という話から始まる。次に、「人間には生来から思いやりが備わっている」ということを示す行動経済学者の実験を紹介し、この結果に納得できないシカゴ大学の経済学者ジョン・リストの反論実験を紹介している。
「人間は生まれつき思いやりがあるわけでもないし、身勝手なわけでもない。人間に性善説も性悪説もなく、あるのはインセンティブだけだ」というのはジョン・リスト、スティーヴン・レヴィット、ゲイリー・ベッカーの共通見解のようだ。
私はこの3人の見解に同意する。
ジョン・リストの調査が何事かを証明しているとしたら、「にんげんって生まれつき思いやりがあるものなの?」みたいなのは間違った質問だってことだ。にんげんは「よく」もなければ「わるく」もない。にんげんはにんげんで、にんげんってのはインセンティヴに反応する。にんげんはほとんどいつだって、適当なハンドルさえ見つければ―いいほうにもわるいほうにも―操作できる。
それじゃ、気前がよくて献身的で、それこそ英雄みたいな行動が人間にはできるだろうか? もちろん。無関心で心無い行動が人間にはできるだろうか? もちろん。 (P.159)

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