2011-01-06

学校の掃除の経済学 2


学校の掃除って必要なの? - Togetter
学校の掃除って必要なの? 2 - Togetter

学校掃除の目的を「学校をきれいにすること」とした場合にもっとも問題となるのは予算だ。業者に頼む便益が費用を上回るなら頼むべきだ。業者に頼む費用は簡単に分かるが、便益とはなんだろうか。業者に頼む便益とは、生徒が掃除していた時間及び生徒が掃除するよりもきれいな学校だ。その時間を他のことに充てた場合に生徒に身につくものと得られるきれいさが費用を上回っていれば良いということになる。(Twitter上で「なんでそんなものに税金を使わなきゃいけないんだ」といった反応があったが、問題なのは税金を投入するかどうかではなく、税金を投入するだけの価値があるかどうかだ。)
では具体的にその時間を何に充て、何が生徒に身につくもののだろうか。
それは、何を目的とするかによって異なる。
最もわかりやすいのは掃除の時間を勉強に充てた場合に向上する生徒の生産性だろう。もちろん、これ以外に「ある能力を身につけるために学校掃除より望ましい」ものなら何でも良いだろう。(計測は難しいだろうが)
そうして便益が費用を上回ることがわかれば業者に頼めば良いということになる。
次に問題となるのは、便益が費用を上回らない場合だ。その場合にも、現状の制度を追認してもいいということにはならない。できるだけ効率的な運用をするべきだ。
具体的には、@night_in_tunisiさんが提唱するような「掃除権オークション」なんかが良いのではないだろうか。
これなら掃除をする費用が最も小さい人がそれに見合ったお金をもらい、費用が大きい人がお金を払うことで全員が得をする。学校にお金を持ち込んではいけないというのなら別のものを貨幣として使用しても良いかもしれない。

次にその他の「学校掃除の意義」について考えてみよう。
「学校掃除がないと掃除の仕方を学ぶ場が無い」
基本的に掃除の仕方は家で学ぶものだろう(そして学校を卒業してから掃除するのも大半の人にとっては家であるため、家でやったほうが応用が利く)。学校で学ぶものだとしても、毎日やる必要はなく、週に1度程度家庭科の時間に教えてはどうだろうか。
「掃除ができない人間は社会に出ても使えない」
これは完全に経験則に過ぎない。経験則が役に立たないと言うつもりはないが、経験則に基づいて「だからお前らもつべこべ言ってないで掃除しろ」と全員に押し付けてもあまり効果は上がらない。そう思う親は子供に家の掃除をさせたら良いだろう。
「掃除したことによって後から何かしら学んだことに気づく」
これは何も語っていない。どんなことからだって学ぼうと思えば学べるだろう。しかし時間などの資源は有限なのでできるだけ「有意義」なことに使うべきだ。しかし掃除が本当に「有意義」な資源の使い道なのか実証の余地があるだろう。
「税金で無料で学ばせてもらってるのだから自分たちで掃除くらいして当たり前」
これは生徒の生み出す将来的な価値を考慮していない。生徒は学校で勉強することにより生産性が上がり、学校に行かない場合よりも多くを生み出せるようになる。そうして学校を卒業してから、生み出した一部を税金として納める。学校教育は生徒への投資であり、決して道楽ではない。
「自分で使ったところは自分で片付ける(掃除する)という意識を植え付けさせるため」
そういう人はきっと自分で歩いた道路を毎日掃除しているのだろう。その意識を植え付けさせるためにわざわざ生徒全員に掃除を強制する必要はない。

(生産的な)目的をはっきりさせた上であえて生徒に掃除をさせるのであればそれはそれで良いかもしれないが、目的意識なしに「とりあえず生徒にさせとけ」というのでは何も生み出すことなどできない(思考停止して服従する能力は身につくかもしれないが)。
税金で運用されているからこそ、目的をはっきりと定めた上で最も効率的で有意義な資源の使い方をするべきだろう。


1 件のコメント:

  1. 確かに学校の掃除は必要無い、あなたの様に裕福な家庭に育ったら尚更だ、でも掃除は超大切です。
    私は家庭でも掃除は雇ってやって頂く家庭に育った
    30を過ぎて事業が傾き自宅を事務所と商品倉庫にし
    数週間したある日、重度の肺炎と気管支喘息なった
    数週間掃除をさぼり倉庫にいたダニが身体を蝕み
    完治迄4年間無駄に過ごしてしまった。
    あなたの様な頭の良い人はこんなくだらない失敗で
    足踏みしたりしない様にご注意ください。

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