2011-02-10

[翻訳] エジプトの自由・繁栄・未来


エジプトの自由・繁栄・未来 by Steven Landsburg - 道草より転載。

エジプトや他の中東諸国で今にも起こるかもしれない政権交代と、民主主義と政治的自由を求める大合唱は、政治的自由が望ましいものだとしても、繁栄を保証するものではないことを私たちに思い出させてくれる。繁栄のためには資本主義が必要なのだ。

私の同僚アラン・ストックマンと私は、10年ほど前にこの疑問を研究した。あれからデータを更新していないが、それがほとんど同じ物語をまだ語ってくれると思っている。1つ目に、下のグラフは1人当たりGDPに対しての政治的権利(Freedom Houseによって定義され計測される)を描いている。値が低いほど政治的に自由(自由で公平な選挙の存在、組織権、野党の存在、軍による統治や宗教的ヒエラルキーや経済的独占の不在、開かれていて透明な政府運営、少数民族や宗教的・文化的マイノリティーに対して政治的権利の全てが認められているか、が含まれる判断基準によって定義される)であることを示す。政治的自由と繁栄の間には少しだけ正の相関があるが、最も自由な国の多くが未だに貧しい。そして、1人当たりGDPと政治的自由度が2から7の間にランクされた国の間にはほとんど違いはなかった。

次のグラフは、人権(これもFreedom Houseによって計測される)と1人当たりGDPの、やや強いがまだ小さい正の相関を示している。より人権がある国は平均してより豊かだが、相関は弱い。(人権の判断基準には、表現・宗教・組織の自由、法支配、恐怖政治の不在、男女平等、機会均等、経済的搾取の不在が含まれる)

他方で、経済的自由(政治的自由とは別物の)に対しての1人当たり所得を描くと、繁栄との相関は非常に強くなる。経済的自由の度合いはフレイザー研究所のEconomic Freedom of the Worldプロジェクトによる。判断基準には、外貨を所有したり海外に銀行口座を保持する自由、ビジネスを始めて競争する自由、少ない税金、少ない政府支出、法の下の平等な扱いが含まれる。最新のレポートは140ヶ国中、香港を総合評価9.05点(満点は10)で世界一自由な国とし、アメリカは7.96点で6位、エジプトは6.68点で80位だった(訳注: 日本は7.46点で24位)。以下はストックマンと私が10年前にこれらのデータから描いたグラフだ。

最近になって、ホースト・フェルドマンが、一方の経済的自由の様々な尺度と他方の失業率の間にかなりの負の相関があることを発見した。(彼の結果は最新の Economic Freedom of the Worldのレポートの5章に載っている)

政治的自由や人権は良いものだ。私はそれらを支持する。しかし、人類の幸福に関する限り、資本主義はより良いものなのだ。私たちが中東諸国や他の国をより良い方向に仕向けようとするなら、これは覚えておくべきだ。

by Steven E. Landsburg

2月1日

(原文: Freedom, Prosperity, and the Future of Egypt)


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