2011-03-09

タクシー規制


タクシー規制の是非 - Togetter

先日、規制仕分けに関連して、Twitterで「タクシーの台数規制は全体の効率性を悪化させている」とツイートしたところ、思ったより反響が大きかった。

なぜタクシーに対する台数規制はいけないものなのだろう?
それはタクシーに乗りたい人とタクシーの数が一致しなくなるからだ。
台数と価格が固定されていると、需要が供給を上回る場合に、タクシーに乗りたい人がタクシーを探しに無駄に走りまわらなくてはならなくなる。需要が供給を下回る場合にはタクシーは値段を下げることもできずに客を探しまわらなければならない。

タクシー自由化の反対意見を見てみよう。

「競争の激化によりタクシー運転手の収入が減り、場合によっては失業してしまう」
確かに自由化によって上記のことは起きるだろう。タクシーの運転手というのはそれほど高い技能が必要ないため参入障壁が低く、自由化されると賃金は低く抑えられる(少なくともサービス内容が「人を運ぶ」ことだけで横並びである限りは)。だからといって、雇用保障としてタクシーの運転手だけを保護する理由はどこにもない。タクシー運転手以外にも自由な市場でギリギリの状態で働いている人はたくさんいる。それよりは、市場を自由化した上で、ベーシックインカムなどの手段で所得の再分配を行う方が良いだろう。

「安さだけを追求するタクシーばかりになって安全性やサービスに問題が生じる」
市場を自由化すると、安さだけを追求するタクシーばかりになるわけではない。市場に多様性が生まれ、安さではなく安全性やサービスの質などを売りにするタクシーも出てくるだろう。それに乗りたい人は乗れば良い。もし安さを追求するタクシーばかりになってしまったとしたら、消費者は最初から安さしか求めていなかったというだけのことだ。

「駅前などでタクシーをつかまえる場合は消費者はタクシーを選べない」
これは検討する価値がある。もしタクシーが1台ごとにバラバラなサービスを提供し価格もバラバラで、駅前に並んでいるタクシーを見分けられなければ、大いに問題だろう。
しかし、タクシーも消費者に選んでもらうために様々な工夫をするはずだ。安全性やサービスを売りにするタクシーならiPhoneやAndroidから予約できるようにするだろうし、安さ重視なら窓に値段を示すステッカーを貼るのではないだろうか。
粗悪なタクシーは悪評が広まって淘汰される。
それに、タクシーのほとんどはタクシー会社に属しているため、タクシーごとのそこまで大きなばらつきは認めないだろう(需要量に応じて価格を上下させることが運転手にできるようにはしてほしいが)。消費者が一律料金一律サービスを望むならタクシー会社もそうするはずだ。

「タクシーの台数や価格を自由化すれば地方のタクシーが少なくなり生活に不便するようになる」
タクシーは日常ひんぱんに使うほどとは思えない。タクシーが地方に住む人の足になっているのなら、その社会余剰を外部性補助金という形でタクシーに払うべきかもしれない。

以上で見てきたとおり、一見する限りはタクシーの自由化に反対する強い論拠は見当たらない
ただ、タクシー規制の歴史をたどれば、規制の(少なくともその当時の)合理的理由が見つかるかもしれないので、今度調べてみようかと思う。


0 件のコメント:

コメントを投稿