2011-04-16

投票率はなぜ低いのか

4月10日に東京都知事選を初めとした統一地方選が行われた。東京都知事選の投票率は57.8%、私の住む大阪府の府議選は46.5%だったそうだ。
これを高いと見るか低いと見るかは人それぞれだろうが、東京で4割、大阪では半分以上の人が投票に行っていない。なぜ投票する人は有権者の半数に留まるのだろうか?
それは、1票では選挙結果が何も変わらないことがわかっているからだ。
Aさんが投票に行こうと行かまいとAさんの1票の影響力はごくごく小さいので誰かを当選させたり落選させたりすることはない。Aさんが東国原氏に投票したとしても都知事は石原氏になっていただろう。
では1票では何も変わらないのになぜ半分以上の人は投票に行くのかというと、それは投票に行くことで様々な便益を得られるからだ。
投票に行けば、自己満足感を得られるし、投票に行かない後ろめたさを感じずに済むし、Twitterで民主主義の素晴らしさを偉そうに語ることもできる。純粋に自分の道徳感に従って投票に行く人もいるだろう。

ここで必ず出るのが「1人1人の1票の価値は低くてもそれが集まれば政治を変えられる。だから1人1人がしっかり投票に行くことが大切だ。」という意見だ。
確かに、1人1人の票が集まれば政治に影響を及ぼせる。しかしそれは票が組織化された場合に限る。1人1人の意識に頼っているようではいつまで経っても投票率は上がらない。
投票率を上げたいのなら、投票するインセンティブを与えるのが最も良い方法だ。
具体的には、インターネットで選挙活動や投票ができるようにしたり、投票を国民の義務として投票しなかった場合に罰金を課したりする方法が考えられる。(ネット投票は、投票のコストを下げても投票率は上がらないという研究があるので本当に投票率向上に効果的なのかはわからないし、投票義務化も投票は国民の権利であるという思想に反するかもしれないが、やってみる価値はあると思う。)
現状の投票率は別に低いわけではなく、1票の価値を考えればむしろ高いともいえる。投票率を上げて政治をより良くしたいのなら、有権者のインセンティブを考えた政策立案が重要だろう。

関連: 投票の合理性 - Togetter

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